
壁のスイッチやコンセントが古くなってきたと感じたら
それは住まいを見直す絶好のタイミングかもしれません。
中でも注目されているのが、
Panasonicの
- フルカラースイッチと
- 埋込連用取付枠
を使ったDIYリフォーム。
見た目を一新できるだけでなく、機能性も向上させることができます。
しかし、電気を扱う作業には正しい知識と手順が不可欠。
間違ったやり方では感電や火災の危険性もあるため
慎重に進める必要があります。
この記事では、プロが実践する安全で確実な
- スイッチや
- コンセント
交換の手順を、
フルカラー取付枠を中心にわかりやすく解説。
作業前の準備や器具のレイアウト方法まで
DIY初心者でも安心して取り組める内容をお届けします。
快適で機能的な空間づくりの第一歩を、ここから始めてみませんか?
スイッチ交換の前に!知っておくべき3つの基本知識
スイッチやコンセントの交換作業を始める前に、必ず押さえておくべき
- 重要な基本知識が3つ
あります。
これらは安全な作業を担保し、法的な問題を回避するために不可欠です。
まず、なぜ交換が必要になるのか、
その典型的なケースを理解すること。
次に、最も重要な
- 「電気工事士」の資格
に関するルールです。
無資格での作業は法律で禁止されており
重大な事故につながる可能性があります。
最後に、作業をスムーズに進めるために
- 必要な工具を事前に準備しておく
こと。
これらの基本を軽視すると
- 作業の中断や思わぬトラブル
の原因となります。
このセクションではDIYに挑戦するすべての方が
安全に、そして安心して作業に取り組めるよう
これらの基礎知識を一つひとつ丁寧に解説していきます。
なぜ交換が必要?|スイッチ・コンセント交換の代表的なケース
スイッチやコンセントの交換を検討する理由は
単なる故障だけではありません。
最も多いのは、
- 経年劣化による交換!
です。
長年使用したコンセントは
- 内部のバネが緩み
- プラグが抜けやすくなったり
- 接触不良で発熱したり
する危険性があります。
また、お部屋のリフォームや模様替えに合わせて、
- デザイン性の高いスイッチプレートに変更
するケースも増えています。
例えば、
- モダンなスクエア型や
- 温かみのある木目調
のデザインに変えるだけで、
部屋の印象は大きく変わります。
さらに機能性を向上させるための交換も人気です。
夜間にぼんやり光って場所を知らせる
- ほたるスイッチ
や、スマートフォンを直接充電できる
- USBポート付きコンセント
への、アップグレードは
日々の暮らしを格段に便利にしてくれるでしょう。
このように交換の目的は多岐にわたります。
【最重要】作業には「電気工事士」の資格が必要です
スイッチやコンセントの交換は
- 電気配線を直接扱う作業
であり、
法律(電気工事士法)によって
- 「電気工事士」の資格を持つ人
でなければ行ってはならないと定められています。
無資格者が作業を行うと、
- 配線ミスによるショート や
- 火災
- 感電
といった命に関わる重大な事故を引き起こすリスクが非常に高くなります。
また、法律違反として罰せられる可能性もあります。
ただし、
- カバープレート(外側の化粧板)の交換
など、
電気配線に触れない軽微な作業については、資格は不要です。
この記事は有資格者の方が作業内容を確認するため、
あるいは
- 資格取得を目指す方が
学習のためにご覧いただくことを想定しています。
もし資格をお持ちでない場合は絶対に自分で作業を行わず
必ずお住まいの地域の
- 電気工事業者や
- 信頼できるプロに依頼
してください。
安全が何よりも優先です。
これだけは揃えたい!|交換作業に必要な工具一覧
安全でスムーズな作業のためには、
- 適切な工具の準備が不可欠!
です。
特に通電の有無を確認する
- 「検電ドライバー」は
感電事故を防ぐための命綱とも言える最重要アイテムです。

ここでは、スイッチやコンセントの交換に
- 最低限必要な工具をリストアップ
しました。
ホームセンターやインターネット通販で手軽に揃えることができますので
作業を始める前に必ず確認し、すべて手元に用意しておきましょう。
工具の種類 | 主な用途 | ポイント |
---|---|---|
検電ドライバー | 電気が流れているか(通電)の確認 | 安全確保の最重要アイテム。作業前に必ず使用する。 |
マイナスドライバー | 取付枠へのかしめ、取り外し、電線の取り外し | 軸が細めのものと太めのものを両方用意すると便利。 |
プラスドライバー | プレートやボックスネジの着脱 | 一般的な家庭用のもので可。ネジ頭に合ったサイズを選ぶ。 |
ペンチ/ラジオペンチ | 電線の切断や折り曲げ | 先が細いラジオペンチは、狭い場所での作業に役立つ。 |
ワイヤーストリッパー | 電線の被覆(ビニール部分)を剥く | 決まった長さに正確に被覆を剥けるため、作業効率が格段に上がる。 |
パナソニック製「フルカラー埋込連用取付枠」の構造を徹底解剖
スイッチやコンセントを壁に固定している
- 金属の金具が「取付枠」
です。↓

今回は、多くの住宅で使用されているパナソニック電工製
- フルカラー埋込連用取付枠
をモデルに、
その構造を詳しく見ていきましょう。
この取付枠の仕組みを理解することが、スムーズな着脱作業への第一歩です。
一見するとただの金属の枠に見えますが、
- 器具を確実に固定し
- 安全性を保つための工夫
が、随所に凝らされています。
- 左側の「突起」と
- 右側の「爪」
で器具を挟み込み、
- マイナスドライバーで「かしめる」
ことで固定する、
という基本構造をまず頭に入れてください。
このセクションを読めば、
- 取付枠のどの部分がどんな役割を果たしているのか
が、明確になり
作業への不安が解消されるはずです。
見ればわかる!|取付枠の各部名称とそれぞれの役割
取付枠を正しく扱うためには、
- 各部分の名称とその役割を知っておく
ことが重要です。
下の画像で、器具がまだ取り付けられていない状態の取付枠を見てみましょう。

まず、
- 枠の左側には3つの「突起」があり
ます。
これが器具を引っ掛ける支点となります。
反対の右側には、
- 板バネ状になった3つの「爪」があり
これが器具を押し付けて固定する役割を担います。
そして器具を取り外す際に使うのが、
- 上下に1ヶ所ずつある「はずし穴」
です。
ここにマイナスドライバーを差し込み、てこの原理で爪を押し広げます。
最後に、
- 器具を最終的に固定するための「かしめ穴部」
です。
ここに
- ドライバーを入れてひねる
ことで、
器具が枠にがっちりと固定されます。
また、枠の表面にはメーカー名と共に
- 「上」という刻印
があります。
これを必ず確認し、正しい向きで壁に取り付けましょう。
実は種類がある?|取付枠の選び方と注意点
一般的に「取付枠」と呼ばれるものには、いくつかの種類があります。
今回例に挙げている
- フルカラーシリーズ
は、長年使われているスタンダードな規格です。
一方で現在主流となっているのは、より施工性が高く
- デザインも豊富な「コスモシリーズワイド21」

です。
両者は取付枠の形状や器具の固定方法が異なるため、
- 互換性はありません!
スイッチやコンセントを交換する際は
現在設置されているシリーズを確認し、
- 同じシリーズの製品を選ぶ
必要があります。
また取付枠には、
- 器具を1〜3個取り付けられる「1連用」
の他に、
- 横に4〜6個並べられる「2連用」
などもあります。
交換したい器具の数に合わせて適切な取付枠と
それに
- 対応したプレート
を選びましょう。
わからない場合は、
- 既存のスイッチや
- プレート
の品番を確認し、
同じ規格のものを購入するのが最も確実な方法です。
【5ステップで実践】取付枠へのスイッチ・コンセント取り付け手順
ここからは、いよいよ実践編です。
新しいスイッチやコンセントを取付枠に取り付ける手順を
5つのステップに分けて具体的に解説していきます。
最も重要なのは、
- 作業前の安全確保
です。
これを怠ると重大な事故に繋がるため、手順の最初に組み込んでいます。
安全を確保した上で、
- 配線の準備
- 取付枠へのはめ込み
- そして最終的な固定作業
へと、進みます。
特に、
- 取付枠に器具を固定する「かしめ」作業
には、
均等に力を加えてしっかりと固定するコツがあります。
一つひとつのステップを焦らず丁寧に行うことが
美しく、かつ安全な仕上がりへの近道です。
これから説明する手順を守れば
初心者の方でも安心して作業を進めることができるでしょう。
STEP1:【安全確保】作業前に必ずブレーカーをOFFに!

電気工事における絶対的なルールは、
- 作業前に必ず該当する箇所のブレーカーを落とす(OFFにする)
ことです。
分電盤で、作業したい部屋の
- 照明やコンセントに対応する子ブレーカーをOFF
にしてください。
どのブレーカーか不明な場合は
安全のために家全体の
- 主幹ブレーカーを落とす
ことを推奨します。
ブレーカーを落としたら、念のため、
- 作業箇所のスイッチをON/OFFしたり
コンセントに他の電化製品を差し込んだりして
電気が来ていないことを確認します。
さらに
- 検電ドライバーを使って
配線の金属部分に直接触れ
通電していないことを二重にチェックします。
検電ドライバーが光らないことを確認して
初めて安全が確保された状態と言えます。
- この安全確認作業は
何度でも繰り返すくらい慎重に行ってください。
STEP2: 電線の準備とスイッチ・コンセント本体への接続
安全が確認できたら、次は電線の準備です。
壁から出ているVVFケーブルの先端を
ワイヤーストリッパーを使って
- 約12mm〜14mmほど剥き出し
にします。
この長さは、使用するスイッチやコンセントの裏側に
- 「ストリップゲージ」として長さが刻印されている
ので、
それに合わせるのが正確です。
被覆を剥いた銅線が曲がっている場合は
ペンチでまっすぐに直しておきましょう。
次に、準備した電線をスイッチまたはコンセント本体の裏側にある
- 電線穴に「カチッ」と音がするまで、あるいは奥に突き当たるまで
しっかりと差し込みます。
通常、
- 白い電線(接地側)と
- 黒い電線(非接地側)
の、2本がありますが
差し込む穴は決まっています。
- コンセントの場合は「W」または「N」
と、書かれている方に白い線を差し込みましょう。
STEP3: 取付枠へのはめ込みと「かしめ」による固定
配線を接続した器具を、いよいよ取付枠にはめ込みます。
まず器具を少し斜めに傾け、

- 取付枠の左側にある「突起」
を、器具側面の「差込穴」にしっかりと引っ掛けます。
これが支点になるため、奥まで確実に入れてください。
次に器具を水平に戻しながら反対側(右側)を押し込み、
- 取付枠の「爪」を器具の差込穴
に正確に合わせます。
この時点ではまだ器具は完全に固定されていません。
最後に仕上げの固定作業です。
取付枠の
- 「かしめ穴部」にマイナスドライバーを差し込み

左右に少しずつ回転させます。
てこの原理で爪が内側に食い込み、器具ががっちりと固定されます。
この時、片方だけを強く締めすぎず、
- 上下を均等に、器具がグラグラしなくなるまで
締め付けるのがコツです。
【3ステップで簡単】取付枠からスイッチ・コンセントを外す方法
次に、既存のスイッチやコンセントを取付枠から取り外す方法です。
こちらも取り付け時と同様に
作業前の安全確保が何よりも重要です。
手順自体は非常にシンプルで、
- 専用の「はずし穴」を使えば
力を入れなくても簡単に取り外すことができます。
ただし、注意点もあります。
金属製の取付枠は、何度も着脱を繰り返すと
- 爪の部分が金属疲労で劣化し折れてしまう!
ことがあります。
基本的に器具を交換する際は、
- 取付枠も新しいものに一緒に交換する
ことを強く推奨します。
このセクションでは、
- 安全な取り外し手順と・作業時の注意点
を詳しく解説します。
この方法をマスターすれば
今後の交換作業がさらにスムーズになるでしょう。
STEP1:【最優先】取り外し時もブレーカーOFFと検電を徹底
取り外し作業も
取り付け時と全く同じ安全手順から始めます。
まずは分電盤で該当箇所の
- ブレーカーを確実にOFF
にしてください。

その後、壁からプレートと器具を取り外し、
- 配線が露出した状態で検電ドライバーを使用
します。
これから触れるすべての電線の金属部分に検電ドライバーを当て、
- 通電していないことを必ず確認
してください。
特に複数のスイッチがある場合など、
- 異なる回路の電気が同じボックス内に混在
している可能性もゼロではありません。
思い込みは禁物です。
安全が100%確認できるまで、次のステップに進んではいけません。
この一手間が、
- 感電という最悪の事態を防ぐため
の、
最も重要な作業であることを改めて心に刻んでください。
STEP2:「はずし穴」にドライバーを差し込み、てこの原理で外す
安全を確認したら、いよいよ器具を取付枠から外します。
注目するのは、

- 取付枠の右側(爪がある側)の上下にある「はずし穴」
です。
この小さな溝が、取り外しのためのキーポイントになります。
まず、
- 上の「はずし穴」にマイナスドライバーの先端
を、差し込みます。
そしてドライバーの柄を取付枠から離すように、
- てこの原理で軽くひねり
ます。
すると、
- 固定されていた爪が少しだけ外側に開き
器具との間に隙間ができます。
次に、下の「はずし穴」でも同じ作業を繰り返します。
これを交互に数回行うだけで、
- 器具を固定していた爪の力が完全に解放
され、
ほとんど力を入れなくても
器具を枠からポロリと取り外すことができます。
無理にこじ開けようとせず、
- 上下交互に少しずつ力を加える
のが、枠を傷めずにスムーズに外すコツです。
複数設置のデザイン自由自在!|組み合わせとプレートの選び方
スイッチやコンセントの交換は、ただ新しくするだけでなく、
- 自分のライフスタイルに合わせて機能を組み合わせ
られるのが、大きな魅力です。
例えば、
- 「照明のスイッチ」と
- 「換気扇のスイッチ」
- そして「コンセント」を
一つの枠にまとめるといったカスタマイズが可能です。
ここでは、複数の器具を取り付ける際の基本的なレイアウトのルールと
部屋の印象を決定づけるプレートの選び方について解説します。
- 取付枠には1〜3個の器具を設置できます
が、その配置には推奨されるパターンがあります。
これを無視すると、
プレートがうまく取り付けられない原因になるため注意が必要です。
- 正しい組み合わせ方と
- 機能性
- デザイン性
に優れたプレート選びの知識を身につけ
あなただけのオリジナルなスイッチパネルを完成させましょう。
1個・2個・3個…|取り付け位置の基本レイアウト
取付枠に器具をいくつ取り付けるかによって、
- 推奨される配置
が異なります。
まず、器具を1つだけ取り付ける場合は、3ヶ所のうち
- 中央を使用するのが基本

です。
次に2つの器具を取り付ける場合。
この時は中央を空けて、
- 上と下の2ヶ所

を使用します。
なぜなら2個用のプレートは、
- 中央部分が塞がったデザイン
になっているためです。
もし上と中央、あるいは中央と下に取り付けてしまうと、
- プレートが干渉して
正しく取り付けることができません。
そして、3つの器具を取り付ける場合は、
- 上
- 中央
- 下

すべての場所を使用します。
このレイアウトに合わせて、それぞれ
- 1個用
- 2個用
- 3個用
のプレートを準備しましょう。

このルールを守ることが、美しく仕上げるための重要なポイントです。
デザインと機能で選ぶ!|スイッチプレートで空間を演出しよう
壁のスイッチパネルは面積こそ小さいものの
そのデザインは部屋全体の印象を左右する
- 重要なインテリア要素
です。
パナソニックの
- フルカラーシリーズや
- コスモシリーズワイド21
には、

標準的なホワイトのプレート以外にも
多彩なカラーバリエーションや素材のプレートが用意されています。
例えばシャープでモダンな空間には、
- シルバーやグレーのスクエア型プレート
がよく合います。
ナチュラルテイストや和室には、
- 温かみのある木目調のデザイン
がおすすめです。
また高級感を演出したいなら、
- 陶器製や金属製のこだわりのプレート
を選んでみるのも良いでしょう。
コンセントプレートも同様にデザインを統一することで
- 部屋全体のコーディネートに一体感
が生まれます。
ぜひ、機能性だけでなくデザイン性にもこだわって
あなたらしい空間演出を楽しんでください。
まとめ|安全第一で正しいスイッチ・コンセント交換を

この記事ではパナソニックの
- フルカラー埋込連用取付枠
を例に、
スイッチやコンセントの交換方法を、
- 準備から取り付け
- 取り外しまで
詳細に解説しました。
最後に、
安全で確実な作業のための重要ポイントを振り返ります。
Point
- 最重要事項:
作業前には必ずブレーカーをOFFにし、検電ドライバーで通電していないことを確認する。 - 資格の必要性:
電気配線を扱う作業は「電気工事士」の資格が必須。無資格での作業は絶対にしない。 - 工具の準備:
検電ドライバー、プラス・マイナスドライバーなど、適切な工具を事前に揃える。 - 取り付けのコツ:
「突起」を先に引っかけ、「爪」をはめ込み、「かしめ穴」で均等に固定する。 - 取り外しのコツ:
「はずし穴」を使い、てこの原理で上下交互に少しずつ爪を広げる。 - 組み合わせ:
2個取り付けの場合は「上と下」を使い、中央を空ける。
スイッチやコンセントの交換は
正しい知識と手順で行えば、
- 住まいの利便性と
- デザイン性
を向上させる素晴らしいDIYです。
しかし少しでも不安を感じたり作業に自信がなかったりする場合は
決して無理をせず信頼できるプロの電気工事業者に依頼してください。
あなたの安全が何よりも大切です。
この記事が、あなたの安全な電気工事の一助となれば幸いです。