さて、大体の人はスマートフォンやタブレット端末等を充電する際
下の画像のようにUSB ACアダプター(充電器)を壁のコンセントに差し込み、それをUSBケーブル経由で行っていると思います。
でも、USB_ACアダプターを壁のコンセントに差し込んだ状態だと、出っ張りが邪魔だし
また何といっても充電をする度に抜き差しするというのが非常に面倒です。
そこで、そんな充電用アダプターを使わなくても、直接USBケーブルを挿して充電できるUSBポート付きのコンセントというのがあります。
以下に、その種類と既設ACコンセントからUSBポート付きコンセントへの交換方法を説明します。
埋込充電用USBポート付コンセントの種類
USBポート付きコンセントは各メーカーから販売されていますが
ここでは、Panasonic製のコスモシリーズワイド21埋込充電用USBコンセントという次の5種類を紹介します。
- WTF14714W (1ポートタイプ シングルコンセント付)
- WTF147141W (1ポートタイプ 扉付接地コンセント付)
- WTF14764W (2ポートタイプ シングルコンセント付)
- WTF147641W (2ポートタイプ扉付接地コンセント付)
- WTF147740W (Type-A / Type-C 扉付コンセント付)
※上記型番にプレート(WTF7003W)は付いていません。
これらの機種のUSBポート(差込口)数は、1ポートタイプのものと、2ポートタイプのものがあり
出力電流は1ポートタイプが2A、2ポートタイプが3Aとそれぞれ出力できます。
交換後は、今まで違和感のあったアダプターの出っ張りも、また充電する度に抜き差しする手間もなくなり
100V電源も以前と同じように使えます。
でも、何といっても見た目がスッキリとしていて洗練された印象が何ともカッコイイなぁと思います。
では次に各機種の仕様です。
WTF14714W 1ポートタイプ(シングルコンセント付)
この機種はUSBポートが1個と、ACシングルコンセントが1個になります。
定格・仕様 | |
---|---|
USBコンセント | |
入力 | AC100V 24VA 50Hz/60Hz |
出力 | DC5V 2A |
シングルコンセント | |
定格 | AC 125V 15A |
WTF147141W 1ポートタイプ(扉付接地コンセント付)
この機種はUSBポートが1個に、扉付接地コンセントが1個です。
定格・仕様 | |
---|---|
USBコンセント | |
入力 | AC100V 24VA 50Hz/60Hz |
出力 | DC5V 2A |
扉付接地コンセント | |
定格 | AC 125V 15A |
もし既設コンセントにアースが付いている場合は、このタイプと交換したほうが良いでしょう。
WTF14764W 2ポートタイプ(シングルコンセント付)
この機種はUSBポートが2個に、シングルコンセントが1個、またUSBコンセントの出力は合計で3Aです。
定格・仕様 | |
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USBコンセント | |
入力 | AC100V 30VA 50Hz/60Hz |
出力 | DC5V 合計3A |
シングルコンセント | |
定格 | AC 125V 15A |
WTF147641W 2ポートタイプ(扉付接地コンセント付)
この機種はUSBポートが2個に、扉付接地コンセントが1個です。
定格・仕様 | |
---|---|
USBコンセント | |
入力 | AC100V 30VA 50Hz/60Hz |
出力 | DC5V 合計3A |
扉付接地コンセント | |
定格 | AC 125V 15A |
もし既設コンセントにアースが付いている場合は、このタイプと交換したほうが良いでしょう。
そして、こちらもUSBコンセントの出力は合計で3Aです。
WTF147740W 2ポート(USB Type-A・Type-C)扉付コンセント
定格・仕様 | |
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USBコンセント | |
入力 | AC100V 35VA 50Hz/60Hz |
USB-A | DC5V 3A /DC9V 2A |
USB-C | DC5V 3A / DC9V 2A / DC12V 1.5A |
USB-A+C | DC5V 合計 3A |
扉付接地コンセント | |
定格 | AC 125V 15A |
この製品にはUSB-Type-Aの他Type-Cポートも備わっており
最大18Wまで、PD(USB Power Delivery)充電が可能。
ただしケーブルや機器によってはPD充電に対応していないものがあるので注意してください。
ACアダプター無しでどうやって充電する?
さて、ACアダプターが無くても充電できるのはどうしてでしょうか。
それは下の画像を見ても分かるように、ACアダプターと同じ充電機能を持ったUSBポートを内蔵しているからです。
この充電用USBポート付コンセントは、USBポートと100V用コンセントの2つのパーツで構成されており
スマートフォンやタブレット端末等の充電と、AC100Vが使えるようになっています。
普通、住宅の壁に設置されている埋込コンセントは、隠ぺい配線されたVVFケーブルと接続され、AC100Vのみを供給しています。
そのためUSB対応機器の充電をするには、既設のコンセントを埋込充電用USBコンセントと交換する必要があるというわけです。
それでは先ず既設の埋込コンセントを取外すことから始めましょう。
以下にPanasonicのフルカラー埋込コンセントを取外す際の手順を記します。
壁に設置された既設コンセントの取外し方と電源線の接続方法
まず壁に設置されたコンセントの化粧プレートを取外します。(こちらのページも参考にどうぞ)
下の画像に示すように、化粧プレートの下部中央には小さな長方形の溝があります。
そこに小さなマイナスドライバーを差し込んでねじると化粧プレートは外れます。
化粧プレートを外すと、その下には同じ材質のプレート枠があり
そしてその下には金属製(プラスチック製もある)の取付枠があります。
ところでプレート枠と取付枠のうち、どちらを先に外すかと悩んでしまう方もいるかと思います。
でも、これはプレート枠が先です。
また、プレート枠は2本の小さなネジ(上下)で留められているので
これを反時計回りに回すとプレート枠は外れます。次に金属製の取付枠を外します。
これも先程のプレート枠と同じように、上下2本のネジで固定されており
このネジを取り外した後に、コンセントをボックスから引き出します。
この時コンセントは電線と繋がったままですが、気にせずにそのまま引き出しましょう。
引き出しましたら、次はコンセントの裏側を自分の方向に向け、電線外し穴にマイナスドライバーを奥までグッと差し込みます。
この状態になるとドライバーから手を放してもドライバーは仮固定されているので
その間に電線を引き抜き、そのあとドライバーも抜きます。
そして引き抜いた電線は下画像のように、コンセントの電圧側の電線穴には黒色の電線を
接地側(W)電線穴には白色の電線を確実にしっかりと差し込みます。
以上で電源線の接続作業は終わりです。
あとは埋込ボックスにUSBコンセントを取付け、プレートは取外した時と逆の順でネジ留めすれば完了です。
これでUSBポートにUSBケーブルのコネクタを差込み
もう片方をスマートフォンやタブレット端末と接続すれば、いつもと同じように充電することができます。
また普通のACコンセントも1個設置されているので
100Vが必要な場合はこのコンセントを使用すると良いでしょう。
最後に注意が一点あります。
この埋込充電用USBポート付コンセントを取付ける場合、ボックスの奥行は55㎜以上は必要になります。
もしも浅型のボックスが取付けてあった場合は、器具が収まらなくなるので注意してください。
以上が埋込充電用USBポート付コンセントの交換方法でした。
尚この作業を行うには電気工事士の資格が必要です。