サーキュレーターとシーリングライトが一体化!

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普通、サーキュレーターといえば室内の床に置いて、エアコンと併用するというイメージが強いと思う。

しかしこれから紹介するドウシシャのサーキュレーター(下のDCC-08CM)は天井に設置するタイプで、

しかも照明(LED)機能も兼ね備えた1台2役の製品です。

以下に、このLEDシーリングサーキュレーターの設置と設置時に注意すべきことを説明します。参考にしてください。

電気工事士の資格がなくても設置できる!

では、このLEDシーリングサーキュレーターの仕様を簡単に説明しますと、

本体の大きさは直径が60㎝、厚みが16㎝、重さが4.0kg、そして照明の適用畳数は~8畳。

サーキューレーターとシーリングライトが一体化!
サーキューレーターとシーリングライトが一体化!

ON/OFFや調光機能、それにサーキュレーターの諸々の操作等は全て付属のリモコンで行います。

また冷気と暖気を効率よく循環させるための機能として、リモコンには風向き切替スイッチが付いており、

「下」にすると“下向きの風”、「上」にすると“上向きの風”をコントロールできます。

通常こういった天井設置型の製品は、電気工事士など専門の業者に設置依頼することが一般的かと思います。

しかしこのシーリングサーキュレーターは、電気工事士の資格を持っていなくても

下画像の埋込引掛ローゼットや引掛シーリング(配線器具)等が取り付けてあれば自分で設置することが可能です。

なぜ資格のない人でも設置が可能かというと、電線(100V)には一切触ることなく、

また埋込引掛ローゼットの取付金具にサーキュレーター本体をねじ止めするだけで簡単に固定できるからです。

では次に、シーリングサーキュレーターを設置する前の確認として、配線器具の種類と設置状態、それと壁のスイッチ等を確認しておきましょう。

天井の配線器具や照明スイッチを確認しよう

一般的に住宅の天井には、下の画像に示すような埋込引掛ローゼットと引掛シーリングという配線器具が取り付けられています。

何のためかというと、天井に設置する照明器具に電気を供給することと、その照明器具自体を保持するといった役割があるからです。

配線器具
配線器具

しかし照明器具のなかには、上記配線器具を必要とせず、電線(100V)を直接接続するタイプの電源直結式もあります。

もしそのような照明器具が設置されていた場合、電気工事士資格の無い人が、

その照明器具を取り外してLEDシーリングサーキュレーターに交換するといったことは残念ながらできません。

そこで、そんな事態に直面して落胆しないためにも、事前に上記画像に示す配線器具が設置されているかを確認しておくことが必要となるわけです。

またその際に配線器具がグラグラしていないか等、手で触って確認し、また破損個所がないかどうかも確認しましょう。

確認後、配線器具の形状や“ぐらつき”、そして破損等に問題がなければシーリングサーキュレーターの設置は可能です。

しかし、その反対に配線器具にグラつきがあれば、その原因を特定してグラつきを直し、

また破損していればその配線器具は交換しなければなりません。

でも配線器具を交換するには、接続されている100Vの電線を抜き取る(外す)作業が伴い、電気工事士の資格が必要となるので注意してください。

また配線器具の取り付けが不十分な状態でサーキュレーター本体を取り付けた場合は配線器具ごと落下する危険性があります。

そういった事態を招かないためにも、事前の確認と確認後に見つかった不具合等は必ず直しておきましょう。

壁のスイッチに調光機能がないことを確認しよう

次は壁に設置されている照明用のスイッチを確認しましょう。

なぜかというと、今回交換を予定している照明器具の点滅に調光機能の付いたスイッチが使われていた場合、

それをそのまま残してシーリングサーキュレーターに交換しても正常に動作しないからです。

でも、下のようなスイッチのON/OFF操作で、照明を点けたり消したりできるもの(コスモシリーズやフルカラータイプ等)であれば問題ありません。

コスモシリーズとフルカラータイプのスイッチ
左)コスモシリーズ | 右)フルカラー
コスモシリーズとフルカラータイプのスイッチ

また、懸念されている調光機能付のスイッチが設置されていたとしても、それを普通の片切スイッチに交換するか、

もしくは結線したうえで撤去する分には問題ありません。

以上のように、交換後の動作に支障をきたすことがないかを事前に確認しておきましょう。

因みにサーキュレーターと照明の操作は、全て付属のリモコンで行いますので、壁のスイッチはONにしたままでもOKです。

引掛埋込ローゼットと引掛シーリング、どちらがシーリングサーキュレーターを取付けやすい?

さて、埋込引掛ローゼットと引掛シーリングの2種類の内、初心者でも簡単にシーリングサーキュレーターを取り付ける事ができる配線器具はどちらだと思いますか?

私の見解としては、「埋込引掛ローゼット」です。

なぜかというと、配線器具の画像を見ると分かるように、

このローゼットには取付金具の両サイドにハンガー(耳ともいう)という部分があり、そこに3.5㎜の“ねじ穴”があります。

ハンガーに取付けると簡単
ハンガーに取付けると簡単

実は、この“ねじ穴”に付属のねじを使い、ドライバーで締め付けるだけで、シーリングサーキュレーターの取り付けは簡単にできるんです。^^;

これなら直付器具の設置経験が少ない人でも、安心して取り付け作業ができると思います。

引掛シーリングが設置されている場合は、ここに注意しよう!

そしてもう一方は引掛シーリングです。これは露出タイプの配線器具でして、形状は配線器具の画像中下段になり、

用途としては天井材などに直接木ネジを使って取り付けます。

画像を見ても分かるように、引掛シーリングには、引掛埋込ローゼットのようにハンガー(ねじ穴)がありません。

そのためサーキュレーターを固定するには、本体に付いている取付金具を直接天井に木ネジで固定することになります。

そして、その際に注意したいのが、天井内の“野縁”と呼ばれる下地の角材に、木ネジをしっかりと食い込ませて固定するということです。

ではここで、簡単ですが少しだけ木造住宅の天井構造を下のイラストで説明します。

例えば一般的な木造住宅の天井は、下のイラストのように下地となる4~5㎝角の下地材(野縁)を吊り下げ、

それに石膏ボードをビス止めし、その表面にはクロス(壁紙)を貼って仕上げてあります。

天井の構造
天井はこの様な構造になっている
天井の構造

すると、木ネジを食い込ませるための野縁は、石膏ボードの裏に隠れてしまい、位置を特定することが難しくなります。

そうしたなかで、「野縁は多分ココだ!」と、勘に頼って木ネジを打ち込んでも野縁に命中するかどうかは分かりません。

そして、もし運悪く野縁から外れてしまった場合、石膏ボードに打ち込んだ木ネジには全く手応えがなく、

そればかりか木ネジを回せば回すほどそのピッチ(ネジ山)でボードが崩れ、全く効き目がなくなります。

このような状態では、シーリングサーキュレーターや天井直付の器具を支える事は全くできないし、

そればかりか野縁を探して数カ所に木ネジを打ち込んでいるうちに、無用な穴が複数空くことにもなります。

実はそのような失敗を避けるために、次のような「下地探し」という便利な工具があります。

種類としては、石膏ボードに細い針をブスッと突き刺し、

下地の野縁に当たれば、その手応えで角材かどうかを判断するアナログなものから、センサーを使って探知するデジタル式のものまでいろいろあります。

できれば勘に頼らず、確実に下地を探してくれる、こういった工具を使ってみるのも失敗を避けるうえでは必要かもしれません。

下のイラストは、上記で示した天井面イラストを真横から見ている状態をイメージし拡大したものでして、

木ネジを下地材(野縁)にねじ込んでしっかりと取付けるようにしましょう。

天井構造詳細
木ネジは野縁にしっかりと打ち込む
天井構造詳細

以上が引掛シーリングを設置してある場合の注意点となります。

取り付けできない天井もあるので注意!

メーカーの取扱説明書によると、下のイラストで示す天井への設置はしないようにとの注意があります。よく確認しておきましょう。

天井の形状としては、次の「傾斜した天井、竿縁天井、格子天井、船底天井」の4タイプになります。

設置できない天井の形状
設置できない天井の形状

サーキュレーター本体の取り付け

まず結論からいいますと、下のイラストに示す取付金具を本体から取り外し、その取付金具をローゼットにねじ留めしてしまえば、設置作業はほぼ完了したようなものです。

引掛埋込ローゼットの場合

イラストを見ると分かるように、本体は取付金具の“ねじ穴”に4本のねじをねじ込んで固定しています。

ねじをしっかりと留める
ねじをしっかりと留める
ねじをしっかりと留める

これを、
①のねじ2本は取りはずし、残りの2本(②)を少し緩めた後そのまま残しておき、それから取付金具を反時計方向に回します。

するとL字に加工された引掛部からずれるので、そのまま持ち上げて本体から外します。

L字加工部分にはめ込む
L字加工部分にはめ込む

次に取扱説明書を見ながら、取り付け作業がしやすいように、カバーと羽根を外しておきましょう。

それが終わりましたら、先ほど取り外した取付金具を、天井に設置されている引掛埋込ローゼットのハンガー部(3.5㎜のねじ穴)へ、

付属のねじ2本を用いてねじ留めすれば、本体を保持するための準備は完了です。

次にサーキュレーター本体の引掛部を取付金具の“ねじ”(2本)に引っ掛けます。

そして最初に取り外した2本のねじを元のねじ穴にいれて締め付けたあと、引掛部のねじ2本も本締めすれば本体の設置は終わりです。

最後に羽根とカバーを元通りに戻して、シーリングサーキュレーターの設置作業は全て完了です。

引掛シーリングの場合

引掛シーリングが取り付けてある天井に取付金具を設置する場合は、「引掛シーリングが設置されている場合は、ここに注意しよう!」で説明したように、

いかに“野縁”に木ネジを打ち込めるかが最大のポイントになります。

しっかりと見極めたうえで設置するようにしましょう。^^

サーキュレーターを使うメリットとは?

そういえば、エアコンを冷房や暖房にして運転する時、サーキュレーターも同時に使っているという人ってどれくらいいるのだろうか?

なぜかというと、冷暖房時にサーキュレーターを併用することで、部屋の空気をムラなく循環させることができるといわれているからだ。

室内の空気を循環
室内の空気を循環

でも、そもそもサーキュレーターって何?っていう人もいるかと思います。

サーキュレーターとは、一定方向に向けて風を遠くまで送ることができる家電製品のことで、

その送風は渦巻き状に直進して、室内の空気を循環させることができるというもの。

でも部屋の空気を循環させてどんなメリットがあるのだろうか?

そこで少し説明すると、エアコンを冷房にしている時と、暖房にしている時とでは冷気と暖気の溜まる場所に違いがあります。

例えば冷たい空気は下方(床面)にたまり、暖かい空気は上方(天井)にたまるという性質です。

そうすると室内の温度にはムラがでてきて、「ここは涼しいがあっちは暑い」、

また「ここは暖かいが向こうは寒い!」などと、同じ室内でも温度差がでてきます。

そこでエアコンをつけた時にサーキュレーターを併用すれば室内の空気を循環させることができ、ムラのない快適な室温にすることができるというわけです。

以上がエアコン使用時にサーキュレーターを併用するメリットだといえます。賢く使えば電気料金の節約にもなりますしね。^^;